乳がん患者のための腕用弾性ストッキングを開発
手術後に生じる腕のむくみを軽減しQOL向上に貢献したい
優しい素材でむくみ軽減に役立つ腕用ストッキングを開発
乳がん患者さんの手術後の生活をものづくりでサポートしたい!
- 目標達成!
- 製品化決定
- 寄付募集
- 2019年10月1日~終了しました。
日本における死亡原因第1位はがんです。長期的な治療が必要な病気であることは、皆さまもご存知の通りです。
抗がん剤を用いる長期的な治療においては、様々なからだの変化と生活をともにするということでもあります。がんの治療は、患者さんの術後のQOL(Quality of Life:生活の質)に著しい影響をもたらすことから、命を救う代償として治療後の副作用に悩まされる患者さんも少なくないと言われております。
特に、働き盛りの現役世代にとっては、がん治療を決断したにも関わらず、その副作用が心身ともに大きな苦痛につながり、社会復帰の障壁になることも多く、社会の担い手が活躍できない状況にあります。
こうした中、私たちは、乳がんの患者さんを悩ませる手術後の「むくみ」(リンパ浮腫)に着目し、その症状を緩和するための医療機器を開発し、乳がん患者の手術後の生活改善につなげていきたいと考えています。がん治療は手術や化学療法に限らず、如何にして患者さんがこれまで通りの生活を取り戻せるか、心身の苦痛を軽減することが出来るかという点にスポットを当てるべきであると考えております。
当プロジェクトは、下肢用の弾性ストッキングで事業を展開しメディカルソックスのネットワークとノウハウを有する株式会社アステラ代表である山下竜一が中心となり、同じく弾性ストッキングの製造販売として長年の経験を有し、日本を代表するレッグケア企業の福助株式会社との共同開発を行います。また、長年、医療機器の研究開発から販売まで広く医療に関わってきた、ドリームメディカルパートナーズ株式会社代表である平松義規も加わることで、実用化されている技術と肌に優しい素材を掛け合わせて、新しい医療機器を生み出し、新たな価値を患者さんに届けるために、取り組んでまいります。
乳がん患者のための肌に優しい腕用弾性ストッキングを開発
治療の過程において、副作用は避けて通れない症状なのかもしれません。
今回、私たちが開発しようとしている「乳がん患者のための腕用弾性ストッキング」は、副作用で病的に腫れ上がるような「むくみ」に対処しようというもので、「少しでも社会復帰や日常生活での支障を取り除けないだろうか」という発想から生まれました。
すでに足用の弾性ストッキングは医療機器として販売されているので、その技術を腕用の開発に応用する予定です。そのため、新しい技術の有効性を実証するための開発期間などは必要なく、比較的スムーズに製品化ができるものと考えています。
足用の弾性ストッキングは、足の静脈血やリンパ液のうっ滞を軽減又は予防する目的で開発された医療機器です。エコノミークラス症候群(肺静脈血栓症)の予防や、足の表面にこぶのような太い血管が浮き出た状態になる下肢静脈瘤予防にも使用されています。
編み上げられた糸の弾力を利用することで、1本のストッキングの各所に、締め付け具合(圧力)の異なる箇所を設け、圧迫力を意図的に調整することによって血流やリンパ液の還流をサポートすることが出来る構造が特徴です。
この技術を応用し、上肢のむくみに悩む患者さまに向けて、上腕から前腕にかけて適切な多段階圧迫圧のかかる設計を施した腕用弾性ストッキングを新たに開発いたします。
新商品開発の主眼は「既存製品にはない装着感」。形状やサイズ感への気くばりはもちろん、素材の選定と縫製感にも徹底的にこだわった設計を行い、既存の製品に見受けられる装着時の違和感(窮屈感や食い込み感)を感じにくく、日常生活への活力すら感じていただけるような機能性を有する、究極の腕用弾性ストッキングのリリースを目指します。
長期的な治療が必要な病気だからこそ、立ち上げた腕用の弾性ストッキングの開発プロジェクトーー。
手術後に発生するむくみを軽減することを目的に、患者さんのQOL向上と社会復帰を後押しし、術後の副作用に対する不安要素を少しでも解決することで、治療に対して気持ちが前向きになることへとつなげていきたいと考えています。乳がんによる死亡率の低下と、社会復帰に貢献するプロジェクトとして取り組んでまいります。
現在は試作段階で、腕に適した圧迫力や使う素材の選定を含むデザイン設計を進めており、製品化までの開発期間は、約2年を想定しています。
リンパ節を切除し、化学療法を継続する患者さんにお使いいただくことを想定しているため、抗がん剤によるダメージを受けやすい皮膚に対して、優しい素材を用いることが必要で、その選定を現段階の課題として取り組んでいます。
リンパ節切除や化学療法による腕のむくみ
乳がんの治療には、リンパ節を切除する手術や、術後にむくみの原因となる抗がん剤を使った化学療法などがあります。
まず、リンパ節の切除とは、リンパ節からリンパ節へとがんが転移するリスクを避けるため、発見された乳がんに近い脇の下にあるリンパ節を同時に切除することを言います。リンパ節には、リンパ管を流れるリンパ液を静脈に戻すと同時に、細菌やがん細胞をせき止めるフィルターの役割があります。リンパ節でせき止められた不要な細胞は白血球やリンパ球により排除される仕組みです。しかし、ここで排除しきれなかったがん細胞はリンパ節で成長し、リンパ管や血管から他の臓器へと広がっていく恐れがあるのです。そのため、がんの広がりを予防するため、リンパ節は切除しておこうという処置がなされるのです。
病院口コミ検索「Caloo」によると、2017年度の1年で5万人強の乳がんの患者さんが脇の下付近にあるリンパ節を切除しています。
ところが、乳がんから腕にかけて位置するリンパ節を切除することにより、リンパ液を静脈に戻す機能が損なわれ、行き場のなくなったリンパ液が滞留し、手元から上腕にかけて病的なむくみ(浮腫)を生じてしまいます。術後の化学療法では、むくみを併発する抗がん剤を使うこともあります。
こうした副作用は、仕事に復帰するにしても、家庭で家事をするにしても、これまでの生活通りにはいかず、様々な支障をきたします。前腕から手のひらに広がるむくみは、家事や手作業、パソコン操作に支障をきたすほか、むくみそのものに対する強い違和感による心身疲労を招いてしまいます。これが治療に踏み切ることに躊躇する原因にも繋がっているかもしれません。
むくみに対する対処療法には改善の余地がある
現在のところ、乳がん治療の術後むくみに対しては、腕用の弾性ストッキングの装着や、漢方薬やサプリメント、食生活による対症療法も行われていますが、その効果は十分とは言えず、とにかく少しでも低減を期待できる方法を生活に取り入れるというのが一般的です。また、クリニックやマッサージに通い続けるなどにも多くの費用と時間をかけるほか、施せるすべがないというのが現状です。
対症療法を継続しなければ悪化する−−。むくみを負った腕で毎日を過ごすことは患者さんにとっては、精神的にも身体的にも苦痛であることに変わりはありません。現在の医療環境では、術前・術後において、患者さんに対して十分な治療・回復環境を提供できていないのです。
リンパ節の切除やむくみが出やすい抗がん剤の利用を躊躇する患者さんは一定数いると言われており、因果関係は証明されていないものの、手術後の副作用を懸念して治療が遅れるなど、救える命も救えなくなってしまう事態を招く可能性も危惧されます。
乳がんや腕のむくみに関する情報について
ご支援の使い道
このプロジェクトは、製品化に向けた試作を完成することを目指し、300万円の寄付を募らせていただきます。主な用途は、臨床研究、材料費、試作費、医療機器としての法規制対応などです。
当ホームページ上で寄付を募るほか、募金活動、クラウドファンディングなどさまざまな方法で達成できるよう努めてまいります。
集まった金額でできることから開始し、1日も早い完成を目指します。進捗につきましては、ご支援くださる皆さまにご報告してまいります。皆さまからのご支援を、心よりお願い申し上げます。
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